今高校生でTOEICを受ける予定があるが、初めての受験でどうすれば良いか右も左もわからない。試験本番までどうすれば良いのだろう?
そんな悩みをお持ちでないでしょうか。
実は、高校生がTOEICを受けるために行うべきことは、ズバリ”TOEIC慣れ”です。
なぜなら、基本的には日々の学習で身につけた英語力をTOEICで最大限に発揮できるようにするだけで、あなたが今取得可能なTOEICの点数を最大化できるからです。
ここでは、TOEICを初めて受けようとしているあなたが、右も左もわからない状態である中で、本番試験までの間に何をすれば最大限成果を発揮できるかについて具体的に解説してゆきます。そして、私が提示した”TOEIC慣れ”をするには、具体的にどんなことをすれば良いのかについてもお話しします。
読み終えていただければ、高校生がTOEICで得点を最大化するために何をやるべきかがわかります。
そもそも高校生でTOEICを受けるべきか?
まずは前置きとして、高校生でTOEICを受けるべきなのかについてお伝えします。結論、受ける必要がないのであれば受けなくても良いです。理由は、「TOEIC=ビジネス向け」だからです。
TOEIC(Test of English for International Communication)は、ビジネスシーンでの英語コミュニケーション能力を測るための英語能力試験です。リスニングとリーディングの2つのセクションから構成されており、企業や教育機関などで広く使用されています。試験の点数は、受験者の英語能力を表すスコアとして利用されます。
TOEICにはこのような特徴がありますが、なんとなくTOEICを受けておくと良さそうと思うため受けるのであれば、もう少し後になってからでも良いかもしれません。なぜなら、先ほどもお話ししたように、TOEICの対策では受験であまり求められないようなビジネス英語の対策を行う必要があるからです。
ですが、次のような人は受けるのが良いです。
- 学校でTOEICを受けるように勧められた。
- 受験が終わり、今後に向けてTOEICを受けたい。
- 就活を行うため、TOEICの点数をあげたい。
- TOEICの点数で評価される明確な機会がある。
- 英語が好きでTOEICを受けてみたい。
まとめると、明確な目標がある場合は受けた方が良いと思います。できれば受けたくないけどなんとなく受けた方が良さそうだから受けるのであれば、受けなくても良いと思います。
高校生の勉強の目的は受験が第一ですし、TOEICの対策は受験勉強の遠回りとなる可能性があるのです。
TOEIC問題形式
では具体的にどのような対策をしてゆけば良いのでしょうか。その方針を立てるためには、まずはTOEICがどのような試験かを知ることが重要です。
TOEICは、リスニングセクションとリーディングセクションの2つのセクションで構成されています。試験時間はリスニングセクションで約45分、リーディングセクションで約75分の合計で2時間です。満点は990点で、リスニング、リーディングそれぞれで495点ずつの配点となっています。
リスニングセクションには、4つのパートがあります。
- Part1.音声と一緒に写真が表示され、それに関する適切な説明文を選ぶ問題が出題されます。
- Part2.話し手の会話が流れ、その内容の返答として適切な文を選ぶ問題が出題されます。
- Part3.長めの会話が読み上げられ、その内容に関する問題が3問出題されます。
- Part4.長めの文章が読み上げられ、その内容に関する問題が3問出題されます。
リーディングセクションには、3つのパートがあります。
- Part5.単語・フレーズ:文脈に合った単語やフレーズを選ぶ問題が出題されます。
- Part6.文章中に欠けている単語やフレーズを選ぶ問題が出題されます。
- Part7.長い文章に関する問題が出題されます。
なお、スピーキングとライティングの問題は出題されませんので、対策は不要となります。
高校生のTOEIC目標点数は600点
では、高校生では何点を目標にするのが良いでしょうか。結論は600点を目指そうということです。下記が点数とレベルの対応関係をまとめたものです。
- 高校生中級レベル:TOEIC 500点以上
- 高校生上級レベル:TOEIC 600点以上
- 海外留学や海外の大学進学を考える場合:TOEIC 700点以上
高校生のうちからTOIECを受ける人はそれほど多くありません。ですから、TOEICを受けようと思う時点で素晴らしいと思います。
そんな皆さんでしたら是非とも600点を目指して欲しいと思います。また、高校卒業後に留学や海外大学進学を考えている場合は700点を目指すのが良いかと思います。
また、現在高校1, 2年である場合はTOEIC500点〜600点でも、同学年の中では上位レベルとなります。
おすすめの勉強法
ではここからは高校生がTOEICで得点を最大化するためにやるべき勉強をお伝えします。
基本的にはTOEIC慣れをすれば良い
高校生であれば学校で英語の授業を受けたりテストを受けたりすると思います。ですから基本的な英語力に関しては、学校のテストや模試で高得点を取れるように勉強をすれば良いです。
それにプラスして、TOEICで高得点を取れるための勉強は別で行うのが良いです。
TOEICでは速読力が必要
ではTOEICで高得点を取るために必要な勉強はなんでしょうか?それは速読力を鍛える対策を行うことです。なぜなら、TOEICは大量の英文を限られた時間内に読む必要があるからです。
学校で受ける試験や模試では、基本的に大量の英文を短時間で読むというよりは、時間をかけて英文をじっくり正確に読む形式の方が多いと思います。ですから、いつもと同じような感覚でTOEICを受けると間違いなく長文でほとんどの問題に手をつけずに終わってしまうことになります。長文を速く読めるように対策しましょう。
繰り返しの音読を実践しよう
では速読力を鍛えるためには何をすれば良いでしょうか。結論、音読をしましょう。
なぜかというと、音読こそ速読力を効率的にあげるための、効果的で強力な勉強だからです。また、この記事で説明する方法で音読を行うと速読力だけでなく、リスニング力や単語力も向上し、その結果全体的な英語基礎力を向上させることができます。
このようにおまけ的なメリットも見込まれますので、ぜひ実践してみてくださいね。
音読の具体的実践法
それでは音読の具体的実践法をお伝えします。音読をする上で大切なことは、「少ない英文の高速音読を何度も繰り返す」です。このことを肝に銘じて実践しましょう。
まずは音読する長文を選ぶ
ここでお伝えする音読法は、一つの長文に対して徹底的に音読を行う方法です。ですから、まずは音読する長文を選びましょう。選ぶといってもTOEICのPart7に出題される長文であればなんでも良いです。公式問題集のPart7の問題を選ぶと、より本番に近い問題を選ぶとことができるでしょう。
選んだ長文の意味を訳す
音読する長文を選んだら、意味を訳していきましょう。もし、わからない単語が出てきたら、その単語の意味を調べ、長文が書かれている部分の端に意味をまとめて書いておきましょう。そうすることで、音読をしている時にすぐに意味を確認できて効率的です。
この作業は退屈かもしれませんが、この作業を手を抜かずに行うことで、この後行う音読の質が大きく向上します。是非頑張りましょう。
繰り返し音読する
大事なのは繰り返し音読することです。目安として一つの長文を20~30回くらい繰り返して音読しましょう。これくらい繰り返すと英文を覚えてきますし、繰り返すごとに読むスピードが速くなるはずです。
頭の中で訳しながら音読する
音読で大切なのは、英文を読みながら同時に頭の中で訳すことです。ただ、英文を声に出して読むだけでは意味がありません。もしわからない単語が出てきたら、意味を必ず確認しましょう。
長文を訳した段階で単語の意味を長文の端にまとめてある場合はその部分を確認しましょう。このようにすることで、本文に出てきた単語を覚えることができます。頭の中で訳しながら音読するとかなり疲れます。
しんどく感じるかもしれませんが、しんどいからこそ短期で速読力が向上しやすいので、前向きに頑張りましょう。
可能な限り速く読む
音読する際は可能な限り速く読みましょう。音読は20~30回ほど繰り返すべきとお伝えしました。
回を重ねるごとに速く読めるようになるはずです。できればリスニング問題で流れる音声のスピードよりも速く読めるようになることを目指しましょう。これができるようになると、速読力がつくのはもちろん、リスニング力もアップします。
単語学習は必要か?
高校生がTOEICを受けるための勉強をする上でTOEIC用の単語帳を買うべきかどうか迷うと思います。
私の結論ですが、TOEIC専用の単語帳を使用した単語学習は、余裕があればやれば良いと思います。つまり、単語帳は新たに買わずとも、普段学校で使用している単語帳で良いということです。
理由は、単語暗記は負担が大きいということと、TOEICでしか出ない単語を覚えてもTOEICでしか使えないからです。
さらに、TOEIC専用の単語帳でない、一般的な単語帳を覚えていれば、ある程度の文の読解はできてしまうのも事実です。そして、この記事でお伝えした音読を正しく実践していれば、音読をしている中でも単語は覚えてしまうこともできます。
ですから、勉強する余裕があればTOEIC専用の単語帳を買って、単語学習をしましょう。その場合、おすすめの単語帳は「金のフレーズ」です。
まとめ
ここまで高校生が初めてTOEICを受けるための情報をお伝えしました。
高校生の段階ではTOEICを初めて受けるにあたってわからないことだらけかと思います。TOEICではリーディングで大量の英文を読まされるため、それに対応できる速読力を身につけるために、音読を重視した勉強を行うことが大切ということでした。
そのために本記事でお伝えしたような、「同じ英文を繰り返し音読する」対策を行いましょう。
基本的には、高校で日頃行っている勉強を行なってゆき、それとは別に音読を行い、速読力をつけることで、TOEICの大量の英文読解に備えるのが一番効率が良いということです。
正しく勉強を行い、日頃の学校での英語学習に支障が出ないよう、なるべく効率的にTOEICで高得点を取れる工夫をしながら頑張りましょう。